からあげ三昧

推しの話がしたい

推しの初主演映画に関する個人的記録(前編)

2018年11月28日午前0時、わたしの推し声優が主演を務める映画が公開されることが発表された。わたしはその日に限って早寝しており、その情報を見たのは朝の6時半。電車に余裕で間に合う時間に起きたにも関わらず、それを見てからスマホを手放すことができず、駅まで猛ダッシュする羽目になったことを記憶している。

 

初主演映画の公開は一生に一度。大切な思い出として様々を残しておきたいので、11月28日からの気持ちや出来事を記録していこうと思う。ちなみにこの記事を書こうと思い立ったのは12月7日であり、それより前の日付の文章は自分のツイートを元に記憶を掘り起こして書いたものである。

 

11月28日 朝

情報解禁

朝6時半、フォロワーさんのリツイートでこちらのツイートを発見。

起き抜けの脳みそに大打撃、思考が完全に停止。

久しぶりにツイッターを見て呼吸が浅くなって、なんだか胸がざわざわした。これは、見たツイートが悪かったのだが(決してモバコンさん批判ではない)、淡い色に加工された2枚の写真と『ラブストーリー映画』の文字がまず目に入り、いわゆる純愛モノをやるのかと早とちりしたからである。

慌てて調べるうちに、原作はSFでもあり、恋愛だけが扱われるわけではないと分かった。

そして原作のあらすじとポスターを知り、「あ、これなら分かるわ」という思考に変わった。

わたしが驚いたのは、『実写映画で主演』ではなく『実写でラブストーリー』だったから。

 

自分のファンの趣味嗜好と気持ちを恐ろしい程に分かっている彼が、ラブストーリーという『嫌う人はとんでもなく嫌う』ものを演るなんてことがあるのか…?という点が、わたしにとっては大きな疑問だった。

 

わたしが『実写映画』自体にさほど驚かなかった理由としては、まずひとつは、「映画出ませんか」って言われたら「出ます」って返事をするのが容易に想像がつくから。次に、『慣れてきたから』。

正月にアーティストデビュー決定の知らせがあったり、何でもない日に実写ドラマ出演情報や主演舞台の決定を聞かされたり、VR作品が出ますとか言われたり、突然の突拍子もないニュースにはもう慣れた(今回も動揺したとはいっても、VRのときの取り乱し具合には遠く及ばない)。

もちろん、彼の表情のお芝居がとても素敵なのを知っているから、あれを大画面で見られるなんて最高じゃん、という気持ちもある。

このように、わたしがこの報せに関して抱いた気持ちは「楽しみ」というのが主だった。またわたしのTLでは好意的に受け取っている人が多くを占めていて、朝の段階では「関西の映画館でもやるかな…映画遠征かな…」ということしか考えていなかった。

 

11月28日 昼

複雑な思い

ツイッターのトレンドを見て愕然とした。

声優の下野紘が実写映画に初主演 複雑な思い抱えるファンも

上の文章は、本件に関する公式モーメントのタイトルの引用である。見た瞬間、「やめろ」と思った。

ファンは千差万別だ。わたしのように喜ぶファンもいれば、悲しむファンも、ともすれば怒るファンもいるだろう。当たり前だ。ネガティブな感情を抱くことも、それを発信することも全く悪くない。わたしが嫌だったのは、「複雑な思い」だけをタイトルにされたことだ。

トレンドは人によってカスタムされてるとはいえ、アニメにある程度関心のある人にはまず確実にトップに表示されていただろう。『それほど多くの人の目につく=おそらく本人の目にもつく』場所で、ネガティブな意見だけが目に入るような見出しをつけられたことが、なんだか腹立たしかった。

 

しかし、わたしの狭すぎるコミュニティでは見られなかった考え方に気がつくきっかけにはなった。ざーっと見たところ、以下のようなツイートを見かけた。

  • 推しのラブシーンなんて見たくない
  • 顔ファンが増えるのが嫌だ
  • いずれ声優ではなくなってしまうのでは
  • なんだか遠くに行ってしまうような気がする

 

これらについての、能天気なわたしの考えはこんな感じ。

推しのラブシーンなんて見たくない

 →わかる。というか夢入ってる人はみんなそうだろう。わたしは下野さんには夢ではないので、一回ちょっと見てみたいな、ぐらいの気持ちだけど、嫌な人はめちゃくちゃ嫌だと思う。

顔ファンが増えるのが嫌だ

 →下野さんの顔を知らない層はあまり観に来ないのでは…?というか顔ファンの何が駄目なのかあまりわからないのでこれはイマイチ理解できない

いずれ声優ではなくなってしまうのでは

 →これは理解はできるが共感はできない。ダンスと歌をやるライブや舞台など、声優以外の仕事をするときいつも『声の仕事に還元できる』と言う彼に対して、そのような不安は一切感じなかった。

思ったより強い口調で言ってて自分で笑ってしまったが、11月28日から変わらずわたしはこの意見である。 

なんだか遠くに行ってしまうような気がする

→うん、わかる。というか、朝にこの報せを見たときにわたしの胸をざわつかせたものは、今思えばこの気持ちだった。しかし、わたしのそれは、認識する前に消えてしまった。

 わたしが、心理的に『遠くに行ってしまう』と思わなかったのは、2018年夏のツアーで、この目で見たものがあるからだった。Ever Redを歌いながらあんな目で客席を見渡してくれる人が、ファンとの場所を遠ざけたりするわけがない、と心から思う。

 だけど、物理的な意味、つまりファンが増えてチケットが取れなくなる、会えなくなるという意味ならば、それはめちゃくちゃ嫌だ。わたしはチケットが欲しい。とは言っても、わたしは次こそパシフィコを埋めてほしいという勝手な願望を2016年から抱えているので、正直、「やった!ファン獲得チャンス!」とも思った。

 結論、この日のわたしの気持ちとしては、「楽しみ」「とにかく売れてほしい」(←これ言いすぎて何回言うねんって言われた)「全国の映画館でやってほしい」くらいだった。能天気な人間で本当によかった。

 

11月29日 夜

意外なところからの救済

まさか『声優と夜あそび 木曜日』<視聴サイト:声優と夜あそび - 月曜日 | 【Abemaビデオ】見逃しても無料で見れちゃう!>に救われる日が来るとは思わなかった。以下は、下野さんの主演映画についての谷山さんのお話。

「何やろうがあいつはね、遠くに行くようなタイプじゃない、ていうか遠くに行けるような人間じゃないから」

「遠くに行ってそんなデンと構えるようなヤツじゃないの ファンが1番分かるでしょうよそんなの」

わたしはこの番組とあまり相性が良くないのだが、初めてこの番組に心から感謝した。

そして、彼の言葉と言い方にすごく安心感を得てしまい、「あれ?実はわたし結構不安なのでは?」と思ってしまった。

 

12月3日

ひと安心

やっと原作を読了(手元には早いうちにあったが忙しすぎて読めなかった)。

下野さんが演じる役がすごく『下野さんっぽい』ことに、わたしはとても安心した。

まっすぐで不器用な吹原和彦と彼はすごく合うだろうと思ったし、何より吹原は、わたしの好きなタイプのキャラクターだった。素直に、映画をはやく観てみたくなった。

そして、やっぱり気にしていたラブロマンス要素のことも。読んだ感想としては、「なるほど」の一言だった。

確かにラブストーリーではあるが、この雰囲気なら、拒否反応を起こすオタクはそれほど多くないだろう。それも非常に安心した点だった。

 

12月5日

気まどう更新

 

こんなん泣いてしまう。

これは個人的な予想だが、わたしは11/28の気まどうを読んだとき、彼はファンの『複雑な思い』を見てしまったのではないか、と思った。だから、まるでセンシティブなことみたいに、触れることすらできてないんじゃないかと(まあ、モーメントを見たことに関してはまず間違いないだろうけど)。そしてこれも予想の範疇ではあったが、彼に直接伝えた人もいたらしい。

繰り返しになるが、いろんなファンがいて当たり前だ。それこそ、豊洲PITが埋まるくらいファンがいるんだから。ただ、わたしは、推しに何度も同じことを言わせるオタクにはなりなくないな、と思ってしまった。あと、わたしはネガティブな気持ちはできる限り彼にはぶつけないでいこうという気持ちも新たにした。

たまにこういうふうに気持ちがざわつく原因になってしまうこともあるけれど、下野さんのブログの「ファンレターを読んで・・・」と題された記事は毎度とてつもなく優しい。これだから好きなんだ、と思わせてくれる。

 

 12月7日

花ゆめラジオ更新

ありがとう、ギリギリスケジュール。ありがとう、割となんでも話せる番組。以下、花ゆめ第153回のふたりの会話文字起こし。

下野「元々ぉ、えっとー、その蜂須賀さんっていう監督さんがいらっしゃるんだけど、その監督さんの(中略)アテレコというかアフレコというか、そういうのに参加させてもらったのね。」

「今度、映画撮るときに、是非とも下野さんに、あのー、映画に出ていただいて、あのー、約束しますのでって」

「ワタクシもいい大人でございますから、(中略)社交辞令のひとつであろうと」

 

下野「(マネージャーに)『なんか映画やるって言ってますけどどうします?』って言われて『あー、じゃあ是非とも』って言ってぇ、台本もらったらぁ、明らかに一番最初に名前があるわけ」

島崎「役とか確認しないで受けたんですか」

下野「受けた(笑)あっはっはっはっ」

 

 

 

 

 

なんでたまにそういうエキセントリックなことするん!?!!???

普段気にしいで慎重派なのに!!なんで!?いや誘われたら受けるだろうなとは思ってたけどそのレベルだとは思ってなかった!!脳内の文字サイズが大きくなったからついはてブロ開いちゃたよ!

 

12月12日

お披露目の場、決定

映画祭自体は前から予想してた通りだったので(↓証拠)

特に驚くことはなく。

まあ、行きますよね。舞台挨拶が無くても行くって決めてたのに、推しに「秋葉原映画祭で会いましょう」なんて言われたらね、そりゃ行きます。わたしは何が何でも初公開の場に立ち会いたい。絶対に行く。

 

12月15日

チケット戦争

朝10時のプレミア上映会チケット発売に合わせ、友人3人の手助け&携帯2台&PCの全力で挑むも惨敗。が、どうしても諦められず、久しぶりになりふり構わずチケットを探し、素敵な方にお譲り頂くことができた。

ああ、よかった。初主演映画の初公開の場所に居られる。本当によかった。

 

12月21日

新商品告知

>>>公開に先駆けて<<<

起承転結つきましたね

 

1月12日

遂に公開

秋葉原映画祭、プレミア上映当日。東京都心で初雪が降った日だった。

会場である神田明神ホールはこの日がこけら落としで、上映前にその記念式典があった。外はかなり寒かったが、映画祭はすごく暖かい雰囲気だった。いろんな人が沢山頑張ってこのイベントをつくっているんだな、とすごく伝わる開会式だった。

そんな式が終わり暗転してすぐ、心の準備をする間も無く映画が始まった。そこから、スクリーンに釘付けになった。あっという間の90分。推しの名前から始まるエンドロールが流れたとき、やっと力が抜けて溜め息が出た。

 

めっちゃくちゃ面白かった。

オタクの「贔屓目なしに」なんて中学生の「全然勉強してない」ぐらい説得力のない言葉だとは分かっていても言ってしまう。贔屓目なしに、純粋に面白かった。

正直に言うと、期待値は低めに設定していた。だって、二日前の『声優と夜あそび』で、下野さんが映画の仕上がりに関して自信なさげだったから(夜あそび見る前はかなり高いとこに設定してたんですよ、ほんとに)。

そして、いい意味で完全に裏切られた。よく考えたら、あの人が即興ソング以外のことに自信を持ってる様子なんてほとんど見たことが無かった。なんで気づかなかったんだろう、こんなわかりきったこと。まだ見てない人、期待していいです。オタクが勝手に自信満々で宣伝します。ちなみにわたしはどこで見られるかすらわからないのに前売り買いました。

 そして、原作のある作品の映画化となるとどうしても気になる改変に関しては、この作品はかなり忠実に原作を再現しているといえると思う。ただラストは全く違うので、映画を見てから原作を読むと少しびっくりしてしまうかもしれない。あと、原作を読んだ時に「これなら大丈夫」と思っていたロマンス要素は思ったより足されていたので、そこはあまり原作をあてにしない方がいいかも。

舞台挨拶の記憶は、トーク時間が短かったのもあって正直あんまり無い。井桁さんがとてつもなくお綺麗だったこと、写真撮影タイムがなんか面白かったこと、女の子の反抗期について大真面目に語る様子がすごく彼らしくてニコニコしてしまったことは覚えてる。この舞台挨拶もすごく穏やかな雰囲気で、いいイベントだった!

 

1月16日

気まどう更新

こんな嬉しいことあるかよ・・・(追伸に注目)。

 

「ちゃんとしてるね」

に関しては、この日の下野さんの雰囲気の影響だったと思う。いつもとはなんだか違う表情をしてらして、普段のようにキャーキャー言える感じではなかったから。お酒の失敗談を語るあたりから表情が解れ始めて、段を降りるときに両手を振りながらハケる姿を見てやっと「あ、下野さんだ」って思えたくらいだった。

ま、現場でのオタクの態度が推しの評価に繋がる証拠でもあるからね、普段からお利口にしてようね

 

 

 

 

 

 

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さて、もう7,000文字をゆうに超えてるんですけど何なんですかねコレ。今ざーっと読み返したら常体敬体くっちゃくちゃだし読みづらいし、自分用感がすごすぎるけど、とりあえず11月〜1月編として公開しておきます。そして多分2月以降編も書きます。多分ね。

 

とにかく!「クロノス・ジョウンターの伝説」、ヒットしますように!