からあげ三昧

推しの話がしたい

推しが40歳になりました

 我が最愛の推し、下野紘さん。40回目のお誕生日おめでとうございます。

 わたしがあなたを知ったのは、あなたが31歳のときでした。

 そのころのあなたは、年齢に見合わぬ童顔で、笑い上戸で、無免許無資格で、特技は即興ソング。でも、ステージで歌うことはあまり好きではなさそうで、自分に自信がなさそうでした。ソロでの歌手活動はしないと言っていました。そして、自分は声優であるというプライドを、何より大切にしていました。

 

 

 

 とにかく童顔でお肌がつるつるで、31歳なのにスーパーでお酒を売ってもらえなかった下野さん。

 10年近く経った今も、童顔は童顔ですね。L.A.のカジノでは年齢を言うと笑われてしまいましたし、初見の方には40歳には見られないんじゃないでしょうか。でも、わたしはここ数年で顔つきが急激に変わったと思っています。わたしが最初に「あ、顔が変わった」と思ったのは2018年初めでした。きゅるるんと可愛らしい様子から、可愛らしさは残しつつも凛とした雰囲気になったように思います。同年夏~秋頃は筋トレとダイエットの効果が目に見え始めた時期でもあり、全体的にシャープになったように思います。とはいえ、その印象の変化はダイエットの効果のみによるものではなくて、内面の変化が滲み出てきたものなのだろうと思い、わたしは勝手にしみじみしておりました。

 

 笑い上戸なところは、昔ほどではなくなりましたね。わたしは、下野さんの笑い声をもっと聴きたくなったことがファンになったきっかけなので、息も絶え絶えに笑っているところが滅多に見られなくなったのは少し寂しいです。でもそのぶん、ツボにはまって涙を流しながら笑っているところを見られると出会った当時を思い出してとても嬉しくなります。あ、でも、フルフラットの会場でのイベントでも1回はステージにへたりこんで笑うのは勘弁してほしいです。完全に視界から消えてます。かわいいお顔見せてください。

 

 即興ソングのクオリティは、年々上がっていていつも驚かされます。昔から文句なしに凄い才能の持ち主でしたが、最近は音程を派手に外すことが無くなり、バラエティのネタの域を超えたと思います。少なくともわたしは、即興ソングが披露されるときは息を止めて歌に集中するようになってしまいました。これからも、鳥肌モノの名曲がたくさん生まれるのでしょう。楽しみです。

 でも、即興ソングでは歌い慣れていても、それ以外の歌をお客さんの前で歌うことはあまり好きではないのかな、となんとなく思っていました。「歌に苦手意識がある」とはずっと聞いていましたし、それ自体は正直、そりゃそうでしょうね、と思っていました。でも、彼が自信がないのは歌唱力だけではなくて、基本的に何においてもあまり自信がない様子でした。

 わたしは、それがずっと寂しかった。あんなに素敵なひとなのに、彼のことが大好きなひとはそれはそれは沢山いるのに、彼自身が自分を好きでいてくれないのが寂しくて寂しくて、正直ちょっと腹立たしくて。実は一時期、ラジオでの卑屈な発言が多いように感じて、聴くのがつらくて一切のラジオを遮断したこともありました。その時期はわたし自身がメンタルにまったく余裕がなく、ネガティブな感情に敏感だったせいもあるのですが、それくらいわたしは彼に自分を愛してほしかったし、自分に向けられている愛を素直に受け取ってほしかったのです。ネガティブなところは簡単には変えようがないのは分かるけども、せめて、自分では自信が持てなくても、これだけ愛されているから大丈夫だと思ってほしかった。

 

 そのように思っていたところに、突然訪れた2016年1月1日。アーティストデビューが発表されました。

 オタクならだれもが何枚も貰ってきたであろう日ナレのチラシを見てもわかるように、下野さんは「声優である」ことに精神的支柱を立てている方です。だから、下野さんはアーティスト活動はしないだろうと勝手に思っていました。でもこの発想は、いま振り返ってみるととても軽薄でした。

 下野さんは、「声優だから、『声優』の活動範囲から動かない」のではなく、「『声優』という帰る場所があるからどこにでも行ける」方だったのに。

 

 

 心配性な下野さんが心を決めて、大きく一歩踏み出してから、4年。彼の目まぐるしい変化に何度心を揺さぶられたことでしょうか。

 まず、ステージを楽しんでくれるようになりました。最初のライブ*1は緊張がわたしにも伝播するほどガッチガチで、楽しむ余裕など無い様子でしたが、最新のリリースイベントでは心から楽しそうに、振り付けも流れるようにこなしながら歌ってくれました。

 歌もホンッッッッッットにうまくなりました。誰が聞いてもわかるくらい明らかに。本人も堂々と言えるくらいに。技術においても、喉を傷めないための口形や筋肉の使い方が「明確にわかるように」*2なったと明言するようになりました。

 ファンからの愛をより素直に受け取ってくれるようにもなりました。以前からファンの思考回路をよく知っている方ではありましたが、わたしたちファンがどれだけ本気で好きなのかを、ライブの空気で感じられたのが大きいんじゃないかと思います。最初のライブでは「なんでみんなこんなに優しいんだろうね」と、ファンからの気持ちにまだ少し不思議そうにしていたひとが、3年後のライブでは「僕だけじゃなくていいです、大切な人を思い浮かべながら歌ってください」*3と、みんな下野さんのことを大切に想っていることを前提にしてくれたとき、嬉しすぎて喉の奥がキュッとなりました。

 

 

 そして、2016年1月1日以降の下野さんの挑戦は、歌手活動のみにとどまりませんでした。実写ドラマ出演、二度の舞台での主演、実写映画の主演まで。声優という枠に収まらない、いろんなお仕事に挑戦されました。

 でも下野さんは、その度に「いい経験になった」「声優の仕事の仕事に還元できる」とおっしゃいます。「どんな仕事も声優の延長線上にある」*4から、それは声優のする仕事ではないとか、それをやったから声優でなくなるとか、そういうことではないんです。むしろ、新たなジャンルのお仕事に挑まれる度にその延長線が伸びて、彼の世界が広がるのだと思います。

 アーティスト活動を始めて、「声優の仕事が好き」「声優の仕事が向いている」*5と改めて感じたという下野さん。昔から大事にされてきた軸が、新たな一歩を踏み出したことによってより強固になったようでした。

 

 人生におけるいちばんのプライドは変わらないまま、新たな道に進むたびに、より素敵に変化していく下野さん。わたしは、変わらないところを感じれば出会った頃のときめきを思い出して好きを実感し、変わったのを感じればまた好きなところが増えてしまいます。こんなに幸せなオタク人生があっていいんだろうかと思うくらい、あなたに出会えてからずっと楽しいです。

 

 

 

 

 

 わたしが好きになったころのあなたは、年齢に見合わぬ童顔で、笑い上戸で、無免許無資格で、特技は即興ソング。でも、ステージで歌うことはあまり好きではなさそうで、自分に自信がなさそうでした。ソロでの歌手活動はしないと言っていました。そして、自分は声優であるというプライドを、何より大切にしていました。

 わたしが好きな今のあなたは、年齢に見合わぬ童顔で、笑い上戸で、無免許で、ラーメン検定を取って、特技は即興ソング。いろんな面で自信がついて、ステージで歌うことを楽しんでくれるようになりました。ソロでの歌手活動を始めました。実写でのお芝居もされました。そして、自分は声優であるというプライドを、何より大切にされています。

 

 

 

 我が最愛の推し、下野紘さん。お誕生日おめでとうございます。これからも、あなたが目指すあなたになっていくその道程を、遠くのほうから見守らせてください。

 変わったところも変わらないところも、全部全部大好きです。

 

 

 

*1:わたしが行ったのは全4回公演の最初の回でした

*2:『声優男子。2018Winter』より

*3:リーディングライブ『sympathy』夜公演にて。わたしは確かに聞いたと思ってるけど、レポで見かけてないので幻聴なのかもしれない

*4:『TVガイドVOICE STARS vol.8』より

*5:『声優男子。2018Winter』より